事前にチェック!老人ホームと契約・入居する際に必要なものとは?
老人ホームの契約、入所に際して、いくつか準備しておかなければならないものがあります。事前にリストアップして準備しておけば、あとで慌てることはありません。ここでは老人ホームと契約する際に必要なもの、入所の際に必要なもの、持って行ったけど不要だったものについて紹介していきます。
老人ホームと契約する際に必要なもの
老人ホームに入所するには、契約手続きが必要になります。印鑑、印鑑証明、健康診断書、戸籍謄本、住民票、連帯保証人同行、診療情報提供書、看護サマリーなどが必要になります。
とくに健康診断書、診療情報提供書、看護サマリーは日々の健康状態、持病、病歴などが記載されているので、健康面でホームの方が何に気を付けて入所者と接すればよいか、日々どのようなケアが必要か、入院していた場合は継続してどのような治療、ケアが必要かを確認する重要な書類になります。また、普段の生活で困ったことや気になることがあれば事前に相談しておきましょう。
老人ホームへ入居する際に必要なもの
老人ホームは、タンス、ベッド、テレビ台、椅子などの家具は揃っていることがほとんどですが、これ以外は基本的に自身で用意する必要があります。
まず、必要なものとしては、衣服やタオルがあります。老人ホームには業者が洗濯を代行してくれるサービスがありますが、費用が掛かることもあるので、最低限1週間分は用意しておきましょう。食事の際にこぼしてしまうケースもあるので、多めに持っていくのが無難です。
高齢者は握力が弱くなっているので、食器をよく落としてしまいます。割れてしまわないように食器はプラスチック製が無難でしょう。同じような理由でストロー付きのコップや蓋つきのを用意するとよいという方もいます。こぼしてしまった時のやけど防止にも役立ちます。
施設には暖房があり、温度管理もしていますが、やはり冬は寒いです。上着やストール、ひざ掛けを用意しましょう。施設によっては専用のタンスや洋服を収納する棚を設置しています。
家具については、持ち込み可としている施設が多いですが、必ずしもそうとは限りません。備品以外の収納の持ち込みを禁止している施設もありますので、多くなりそうな場合は確認しておきましょう。大きな家具は退去の際に処分が大変です。持ち込むのであれば、あまりサイズの大きくないものを選んだ方がよいでしょう。
歯ブラシ、ひげ剃り、耳かき、コップなどは、備え付けのものがないことがほとんどです。入居後は必要に応じて買い足しましょう。オムツや老眼鏡などは、その人の状況に応じて選んでください。介護が必要になったとしても、施設ではオムツは各自で購入ということも少なくありません。大人用の紙おむつは種類や性能違うものが多く市販されているため入所者にあったものを選択するようにしましょう。
小説、単行本、ルービックキューブ、手先を使う暇つぶしに使う品、書道道具、絵画用品などを持ち込む方もいます。施設では趣味をしたり、テレビを見たりと自由にできる時間があります。そのようなときに、自分の好きなことができるように持ち込むとよいでしょう。
また、運ぶものが多いなど、荷物の運搬に不安があるようであれば、引っ越し業者を利用するのもよい選択肢です。運搬時に施設の壁や床に傷をつけてしまうと、場合によっては補償問題になってしまうため、不安な方は引っ越し業者を利用しましょう。
引き払った後の品の処分などを請け負う会社もあります。老人ホームの部屋は、もともと住んでいた自宅から比較すると狭くなることがほとんどですので、最小限だけ残して残りは処分するという作業を同時に行うと手間がかかりません。
老人ホームへ持って行ったけど不要だったもの
家電や電子機器は、基本的に必要ないでしょう。個人のテレビやラジオは耳が遠い方は小さい音を聞きとれない上に、居室から大きな音が出るものは他の方からに嫌がられます。携帯電話は、緊急用、または細かい指の作業が脳の活性化によいとする意見もありますが、緊急連絡は施設の方がしますし、レクリエーションを多く実施しているのもあり必要なかったといった声も聞かれます。
外出用のおしゃれな服やボタン付きの服もあまり必要な機会はないかもしれません。ホームでの外出の機会は限られていますし、ボタン付きの服は細かい作業が難しい高齢者には適しません。もともと読書好きの方が好きな時に読めるようにと本をたくさん持ち込んだけれど、だんだん小さい活字を読むことができなくなり不要になったというケースもあります。身の回りのものは最低限にして、必要であれば順次持っていくのがよいのかもしれません。
老人ホームと契約する際に必要なもの、入所後に必要なもの、持って行ったけど不要だったものについて紹介しました。入所時には健康状態を示す書類が大切です。老人ホームは基本的な家具などの用意がありますが、他は自分で用意しなければならないケースがほとんどです。入所後の時間が快適になるように事前に必要なものをリストアップしてそろえておきましょう。